アート・リンゼイ

せっかくなので記事を1つ。記念ポスト。

静かな音楽が聞きたいなーと思って、アート・リンゼイArto Rindseyをかけてたんだけど、これ聞いたのが久しぶりで、「こんなによかったっけ!?」とびっくりしてしまった。

もともと僕はDNAの音にシビレてアート・リンゼイを聴き始めた。ちなみにDNAってバンドの解説はwikipediaのがなかなかいい。

DNAの音楽性はノー・ウェーブ・ムーブメントにおいても前衛的存在であった。アート・リンゼイは11本だけ弦を張った12弦ギターにまったくチューニングを施さずに演奏し、DNA結成までドラムの演奏経験がまったくなかったドラムのイクエ・モリはタムの連打などの無機質で機械的な変拍子のリズムを生み出した。さらに、二人を支えるティム・ライトのベースも不気味に歪んだサウンドであった。 -アート・リンゼイ -Wikipedia

このノイズギターを求めていた当時の僕が次に手にとったCDがPrizeだった。たまたまディスクユニオンで見つけたのだ。解説を見ると、え?ボサノヴァ?なんだかボサノヴァ方面に行ったみたいなので別人なのかなとか思ったけどこんなアーティスト名でかぶるわけないし、ノイズって書いてあるし、なんだかわけがわからなかった。しまいにゃエイベックスから出てるし。

後にこのCDは大学の先輩から貸してもらえることになる。(remixと一緒に!)で、聞いてみるけどやっぱりピンとこなかった。そんなアート・リンゼイのソロ。今聞くと、以前は物足りないと思っていたまーに入るノイズギターはむしろ心地よく聞こえ、ともすれば甘くなりすぎるボサノヴァにほどよい冷たさ、緊張感を与える。曲を通して感じられる、ボサノヴァが持っている温度感、色彩感を軽く引いた洗練がたまらない。

で、ふとこの、今響くアート・リンゼイの音楽とDNAの頃に求めていた金属的で衝動的なノイズサウンドの間、あるいは移行期を知らないなあと思ったので調べてみた。DNAの次のバンドであるlounge lizardsではまだ狂気や衝動性が引かれたくらいだ。どうやらこの次のambitious loversがそうらしい。

ラテンでファンクなビートにいかにもなアート・リンゼイのノイズギターが乗ってる。これを経てあのソロの悟り感に達したんだなあと一人で納得したのでした。

Dna on Dna

Dna on Dna

Prize

Prize

Greed

Greed